第二の問題

第二の問題 ~税金は現金で納付すること~

あなたの相続税が100万円であった場合、どう支払いますか。
あなたの相続税が1億円であった場合、どう支払いますか。
当たり前の話ですが、相続税にかかわらず税金は現金で納めることが一般的です。

父の相続税で100万円を支払うことになりました。もちろん金額として大きいですが、なんとか現金をかき集められそうな気がします。
父の相続税で1億円を支払うことになりました。現金1億なんてなんとかなりません。

相続税が高いという事はプラスの財産が多いはずだからその分の財産があるはずだ、とお思いかもしれません。財産構成がすべて土地であった場合どうしましょう。極端な話、5億円の自宅と2千万円の現預金であった場合、どうやって相続税は支払えばいいのでしょうか。

相続税は分割にして納める方法があります。固定資産税や住民税も分割して納付することもでき、所得税もあります。延納の制度は多くの税金にありますが、物で納めることができる税金は相続税以外ありません。(たぶん。。。)
もし、あなたの相続税が高く、現金をかき集めても足らない場合に、税金はどうやって支払いましょう。金融機関からの借入をするか、もしくは相続財産を売却するか。金融機関から借り入れた場合は、借入の利息が無駄な出費になります。たとえば土地を売却して税金を支払おうと考えたときに、売り急いだり、足元を見られてしまい、いい値段で売れなかったりします。
それでも、これらの方法が取れる場合には税金の支払いが滞ることがないので、まだましです。人によっては、なかなか売れない土地を所有していたりするので、相続税をどうやって納めるかを検討する対策は非常に重要になってきます。

■相続税は土地を売却して支払うことにした
次の手として、この自宅を売却することを考えます。相続税は相続開始日から10か月が納付期限です。
10か月以内に土地が売れることを祈るしかありません。土地を売却した方はわかると思いますが、すぐ売れる土地とそうでない土地があります。
すぐ売れる土地であれば、その土地に思い入れがなければ売却について何ら問題ないと思いますが、自宅の場合すぐに行動に起こせないのが心情です。
しかし、すぐに売れる土地といえども、希望した金額に届かないことも考えられます。

■生前のうちに相続税はどうやって支払うかをしっかり考えなければならない
相続というものはいつ起こるかわかりません。そのため相続税をどうやって支払うかを考えることは重要な相続対策の一つです。
先ほどの例のように相続税を現金で支払えない場合には、物で納めること(物納)を検討してみてはいかがでしょう。物納のことを知っている方は、非常に難しいというイメージがあるかもしれません。
そのイメージは正しく実際に物納される件数は過去に比べ激減しています。しかし、法律として出来ないことはありません。
生前のうちにしっかり準備することで物納は不可能ではなく可能であり、そのメリットはかなり大きいです。

■物納するための準備
物納の条件は大きく分けて二つです。
「今回の相続にあたって支払うべき相続税は現金で納めることができませんので、その代わりの土地を用意します」というわけです。
つまり、一つ目に現金で納めることが出来ない理由と、二つ目に代わりとなる土地があること、が条件になります。

現金で納めることが出来ない理由とはなんでしょうか。先にふれたとおり、現金がないことと、分割で納めることが出来ないことです。
代わりとなる土地については、土地の整備状況が見られます。自分がいらない土地は国もいりません。しかし、しっかりと整備されている土地であれば、国は引き取ってくれます。事前にしっかりと土地の整備をすることが重要です。

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